2018年2月25日日曜日

身体全体を視る


 身体全体を視て左右の肩の下がり具合や、顔が右に向いているなど身体の前、又は後から見た状態でわかること、 真横から見て首が前に出ていたり膝や腰が曲がり気味になっているなどの情報が目視ですぐにわかります。
経験を積んでくると、お身体を視て「なんか右の背中辺りが変な感じがする。痛みの原因はここかも?とのカンみたいなもので分かる」と言う治療家もいます。

それを超えて「悪い部分が穴が空いたように見える」と言う(私が基礎を教わった)金沢の木村先生がいらっしゃいます。
私の所属している日本長生会では「身体の悪い部分の穴が空いて見える」と言う会員が皆無なので、穴が開いてみえる部分を触ってみるとその部分に本当に歪みがある!と他のベテラン会員が驚かれていたとのことです。
専門学校では毎日生徒同士で背骨の棘突起の際を二本の指で揃え撫で下ろし、仙骨にたどり着くまで僅かな歪みを見つける練習があります。
この歪みは椎骨が回旋、側屈して組織が緊張し膨らみとして感じられるもので、触ると違和感や痛みとして感じられることもあります。
オステオパシーではこの回旋と側屈のパターンによりタイプ1とタイプⅡに分けられ
そのタイプによりそれぞれ操作法が違ってきます。
また瞬時に力を加えアジャストをかける方法もあります。
筋と筋膜を緩めると自然と関節に戻るからそれで良いと言う人もいます。
それぞれの治療家によりその方法が違ってきます。

この棘突起を触る練習はすぐに感覚を掴めるものではないが、講師の方が触ったあとに「ここが悪い」との指摘があり、再度触って僅かな狂いを触り分ける感覚を何度も繰り返えすことで身につくようになります。
一般操作などで身体全体をさっと触り、手の感覚で筋の硬さや熱・冷感を触り分け治療すべき場所を見つけます。

しかし、おかしいな?と思っても異常ではないこともあるため、触って「ここはどうですか?」と聞くことも必要な時もあります。
骨自体に変形があって普通の人より棘突起だけが一箇所だけ右側に傾いていたり膨らんですることがあるので、神経孔に異常がなければ何の問題もないため、指先で出っ張りを感じても異常では無いこともあります。

最近の腰痛などの治療はMRIなどの画像技術が発達しすぎたためあまり患者さんのお身体を触らなくなと言われています。また、大人数の患者さんがいるためお一人にかける時間もあまりなく、ますます触診が少なくなっているのかもしれません。
例えば腎臓を包む腹膜は大腰筋などの筋膜とつながりがありこの腹膜周囲を緩めることで大腰筋も緩み腰部の痛みが軽減することがあります。
また胃下垂により腸や子宮などに圧迫が起こり周辺の循環障害で所在がはっきりとしない腰部の痛みとして感じることもあるようです。
厚生労働省の統計によると腰痛の大半が原因不明となっていて受診した医療機関でも
実は本当の原因がつかめていないこともあるようです。

現代医学の究極的に原因を突き詰めるために身体を細分化しミクロの視点で観察し全体の関連性を視ないとの指摘が一時期ありました。
このようなことから統合診療科のような全体を診る昔ながらの診療が復活しているのではと思います。
私達徒手治療家は痛い部分のみを視て治療しようとするのではなく、全体を診る目を養い少しでも痛みの改善にお役にたてれるように日々努力しなければと思います。

私といえはそれほど努力はできていませんが、日々の積み重ねが大きな差になるので
お客さんから支持されるためにももっと勉強が必要と反省しています。。

というか〜本当はまだまだ 私自身すぐ疲れるので無理しないで 少しづつがんばらなくてはと思っています。
能力の無い者が頑張りすぎると病気になるし、人生たのしくない!

          先週の日曜日の早朝、東本願寺でお参りをしてきました。
              心が少し軽くなりました
間違ってカメラのシャッターを押し自分の脚が写ってしまいました。
       これも何かのご縁では〜。
     


2018年2月21日水曜日

これから治療家を目指す方へ

私のブログはこれから治療家を目指す方の何かしらのお役に立ればと思い
色々普段感じていることや失敗などを書いています。
私が指圧・マッサージの専門学校の3年生のとき臨床実習で学校の関係者の
身体を施術する授業がありました。
実際の身体の歪んでいるところやバランスを整えるような施術を約40分程度おこなった
ように記憶しています。
この臨床実習室は長生の卒業生が就職または開業するまでの期間、講師の技術指導を受けながら近隣にお住いになっている方を無報酬で施術し技術を高める場として普段から利用されています。
また、在学中の学生の臨床の授業にも利用されていて、施術の授業のために普段からお越しの近隣にお住いの方(この場合、住民の方のボランティアでお身体を触らせて頂いています。)の施術をさせていただいています。
そのため臨床の授業では予め施術をする方の問診は既にされていて
その改善すべき場所をどのように行うのかのテーマも頭に入っての施術にな
るため
軽い問診の程度ですぐに施術をおこなっていくことになります。
普段から学生同士、アルバイト先の先輩の身体など色々と毎日触ってはいますが、
実際の症状のある方のお身体を(予習は入念におこなってはいますが)触るのは緊張をするもので講師の視線も背中に感じながら施術をおこなった記憶があります。
施術が終わったあと、すごく疲れたのを覚えていますが、
卒業生が臨床実習室でおこなう1日の施術は5〜6人程度だと聞き
結構辛いな〜と当時は思った記憶があります。

今では朝から夕方まで休憩をいれずにすることがごく稀にありますが
翌日の反動はあっても難なくすることができるようになりました。
学生時代との違いは現在、無駄な身体の力が入らなくなったことではないか?と思います。
 なぜ、学校が卒業生を対象に臨床実習をおこなっているのかというと
卒業生の修行を受け入れてくれる治療院が減ってきたことが要因のようです。

地方の有名な先生の元で修行をしながら実力をつけていくことが開業までの最短の
方法のようですが、受け入れの治療院では住まわせて技術をつけさせ、何か事故があったときは責任も負わなければならず、修行中は無報酬ではあるが小遣いもだすところもあり、食事の世話など大切なお子さんをお預かりする大変さで昔に比べ敬遠されているようです。

私は月一回木村先生のお宅に休日に教わりに5年間ほど通いましたが、(地方の支部会組織に入り2年後、私を十分知っていただいてから修行のお願いをしたので受け入れてもらえました。)
それでも 他の治療院ではなかなか教えていただける先生は多くなく、いつも同じような先生方が修行を受け入れているのが現状のようです。


           日本疼痛リハビリ協会のセミナー風景です。




授業後、遅くなったため京都市内で一泊しました。


2018年2月15日木曜日

内蔵治療

 昨年からJPR協会のセミナーで内臓と頭蓋治療を勉強しています。
昔、長生学園でも内臓治療の講義があり、当時の教本にも載っていますが、あまり授業内容の記憶がありません。初学者には早すぎたのかも?しれません。
あまり覚えていないので授業中に居眠りしていた可能性もあり、
朝まで牛丼店でバイトをしていたため、時々授業中に居眠りした記憶があります。
今になって筋・筋膜治療で改善しにくい方が内蔵治療で良くなることがあり人体の不思議を感じています。
皆さんは腰の痛みで朝だけ痛みを強く感じる方はいらっしゃいませんか?
「日中になると段々痛みが軽くなってくる」と言われる腰痛の方がいらっしゃいます。
また、脚の冷えで夜寝れない、寝付けないなど、これらの症状は腎系の滞りで起こることがあると言われています。
また腰痛治療で大腰筋が硬くなっていると筋膜のつながりがある腎や肝などにも硬さがでていることがあるためこの部分も緩める必要がある人もいます。
経絡による治療法には流派によりいろいろあるようですが、JPR協会の内臓治療は臓器の反射点を刺激して臓器を包んでいる腹膜を緩め、下がっている臓器を元の位置に戻すとともに腹膜に繫がった筋膜や周辺の血管・神経などの緊張を緩める手技になります。
しかし、お客さんに説明で「内臓治療をします」とお話しするとなにか変な顔をされ肝臓の数値は悪くないのに、とか説明を信じてもらえずもどかしい気持ちになることがあります。
薬を大量に常時服用している方の肝臓は血液検査の項目では異常とは出ません。
しかし、臓機能がオーバーワークをしているかもしれません。
施術の結果、だるさや痛みが軽減していただければ
良いのであってお客さんにとっての結果が全てであると思います。

また、子宮筋腫は胃や腸が下がって下腹部を圧迫し循環不全が起因するものもあり(ホルモンの影響のこともある)この状態を改善することで下腹や腰部の痛み痺れが改善することもあります。

 だいたい、治療家の間では重度のお客さんから悪い物が伝染って体調が悪くなることや
悪い部分を触ると時々電気が走るような感覚があるなど普通の方が信じてもらえないようなことを経験される治療家の方が結構いらっしゃいます。
もともと経絡指圧や鍼灸などは科学的な研究自体がなされていないのが現状です。
ただ経験則によってその効果があると現代に引き継がれてきたものなので
エビデンスがなく、あまり信じてもらえないのかもしれません。

経絡治療では肝、心、脾、肺、腎  胆、小腸、胃、大腸、膀、三焦 などの陰陽五行説は現在の臓器を表しているものではなく、足先や手先から始まるツボの流れを示していた名前を呼んだものでした。解剖学の先駆けとなった解体新書は古来の名前を参考にそれぞれの臓器に名前をつけられたもののようです。
そのため経絡の内臓治療はいろいろありますが臓器を直接治療するものでもないため理解されづらいこともあります。

 私達治療家の体調が万全でないと患者さんのお身体にたいして変化を与えにくいことがあると言われています。
また私たちのお客さんに対しての生活指導などのアドバイスは本当に正しいのか?
いろいろとテレビでも健康番組が放送されいますが、元々の考え方が西洋医学とは違っていることもあり、説明しても理解されにくいかもしれません。

私はアンドリュー・ワイル薬学博士の著書である多数の本が西洋医学と東洋医学などの考えを説明している、心と身体を整えるためのお客さんにおすすめできる 
ベストな本ではないかと思っています。


      最近私はノートパソコンに角度をつける商品を買ってためしています。
 パソコンの裏に振動抑制の丸ゴムを貼り付けてパソコンの角度を挙げています。
      ( コメリで買ったKYG-30 4個入り 648円) 2個のみ使用
アマゾンで買ったJOBSONおりたたみノートパソコンスタンド700円ぐらい
 両面テープ貼り付けてあるため一度つけると剥しづらくなります。
    このスタンドの長さが23.4センチあるためパソコンに初めからついているゴム足の間の幅が23.4㎝以上ないと貼れません。13インチのエイスースのパソコンでは貼れましたがシンクパッド13インチのクロームbookではだめでした。

     

        アマゾンで買ったノートパソコン折りたたみスタンド
角度が付きすぎてタイピングできません。机に置いて視線を高くし首の負担を緩和するものだとおもいます。デスクトップを持っている方は必要ないかも?

2018年2月10日土曜日

力任せでは変化しない

私が金沢の木村長生治療院の木村先生に身体の緩め方の基本を教わりました。
当時70歳半ばを超えた木村先生の長生の一般操作治療を受け手技は優しくソフトなタッチながら、いままで受けたことのないような心地よさを感じました。

その後、先生のお体で先程教わったよう実践しても力が入りすぎたり動きが早すぎたりして注意を受け、どうしたらそのようにできるのかが分からずにいました。

両手の指を横一列に並べて指の腹で脊椎を刺激する手技やうつ伏せで寝ている人の肩を一方の手で摘んで揺らしながら他方の手で背部胸椎を擦る手技でも私の強すぎる圧に対し「そんなに強すぎなくても脊椎は動く」とおっしゃられました。
え〜、こんな簡単な動きで歪んだ頚椎が動くの?
そのときは何故そんなに弱い圧で身体が変化するのか?が理解できませんでしたが、いろいろな教本を読んでいるうちに腑に落ちるようになってきました。

相手の身体が反応する程度の力で十分で、強すぎると防御反応が起こり変化が起こりにくくなってしまいます。
私は当初マッサージに慣れたお客さんばかり相手にしていて強くマッサージをすることに慣れていました。しかし、それではその場では気持ちよさを感じてもらえてもあまり長続きのしないその場限りのマッサージになっていました。
また、たった二三人で私自身の身体も疲れきっていました。

力で相手を変えようとするのではなく相手の身体の反応する圧と動きの速さ(相手の反応を感じ取る感覚が重要)で力が弱くても身体に変化が出るとのこと、このことがわかるまでに10年近くもかかってしまいました。
 また五十肩で拘縮のある関節を正常な位置に戻す手技でも肩に痛みを感じさせることが無いように最初はゆっくりと大腿骨頭と臼蓋の強張りを伸ばすように
徐々に色々な角度に広げた後、中心に向かって関節をおさめる(押圧する)ことを繰り返すことにより関節の痛みが治まっていくことなど教わりました(言葉では上手く表現はできませんが)。

オステオパシーでは5グラムの力でお客さんの頭蓋の僅かな動きを増幅させるように圧を加えることにより変化をもたらすとされています。

どのような手技であっても共通するのは力が強すぎでは身体は変化はしないということです。

2018年2月5日月曜日

隠れていた痛み

今日は朝から雪が降り続き一日に3度も雪すかし(雪かき)をしました。
そのためブログを書く余裕もなく、車を道まで出すための除雪を何度も繰り返しました。このような天候ではお客さんの来店もほとんどなく、予約のお客さんからもキャンセルが入ってしまいました。しかし、それでもお客さんが車を止めれるだけの広さの除雪をしないと、と思い朝一番で雪かきを終え、昼頃になるともう除雪をしなければならないぐらい積もっていたため、もういい加減しつこいな!と思いながら渋々除雪をしていました。 

 さて、私の治療院にいらっしゃるお客さんは腰の痛みを訴える方がほどんどですが、それ以外にも膝の痛みや背中、首、肩こりなどを伴っている方がほどんどです。そのようなお客さんは一番痛みが強く感じる腰の痛みが減ってくると、「実は膝も痛いんです」とか「首、肩の痛みがあるんです」とおっしゃれる方が多くいらっしゃいます。
 2箇所の神経の痛みがある場合、  太いほうがより痛みが強く感じられ、他方の細い神経の痛みは脳では認識されなくなっているという特徴があります。
そのためいままで強く感じていた腰の痛みが減ってくるともともとあった別の痛みを感じるようになってきます。
年齢を重ねるにあたって普段の生活習慣の影響で徐々に身体のいたるところに変化が起こっていて我慢できなくなって初めてなんとかしなくては!と治療院にやって来るのだと思います。そのうちの一箇所をほぐし痛みが取れたとしても隠れていた別の部分の痛みがでてくることがよくあります。
たまに肩こりが辛いとおっしゃられているお客さんに話を聞くと、若い頃からもう何十年も肩コリがあったとおっしゃれる方が結構います。それで「なんか最近肩がこってきたな〜、普段なら一週間もすれば自然に忘れられるのに今日は我慢ができなくて!」とのこと。実は内在的に肩こりをづっと抱えていて何かしら無理をして体調が悪いときにでてくるようですが、一回の施術で痛みが取れたとしても根本的に改善になってないためまた同じような症状が出てきてしまいます。
肩の痛みには色々が原因があって心筋梗塞があって関連痛により左肩に痛みが出ている方、肝臓は右側、また肝臓自体が大きく重いため臓器が下がってくると右側の腹膜も下がり腹膜は筋膜とのつがなりから右側の肩、首などのつながりのある筋膜を引き下げるための特有の肩こりが起こることがあるようです。そのため肩だけを揉んでいても数日しかもとないことが起こります。
スーパーオフシャル・バック・ラインの緊張がある場合は全体のつながりを調べて腰部だけほぐしても
つながりのある別の部分を残していては痛みが取り切れないばかりでなく、また戻りが早くやってきます。痛みのある局部だけの視点だけでなく全体をみての治療が大切になってくると色々な教本には書かれています。

その人にどこまで関わられるか!?

整形外科の先生から膝はリュウマチ気味になっているが 「腰は画像診断上問題がない! リハビリ室で治療を受けるように」 と言われ半年通ったが治らなかったという方が 初回お試しということで来院されました。  その方は左右の腰部が硬く 左膝の腓骨頭周辺に痛みがあり 若...