2018年2月10日土曜日

力任せでは変化しない

私が金沢の木村長生治療院の木村先生に身体の緩め方の基本を教わりました。
当時70歳半ばを超えた木村先生の長生の一般操作治療を受け手技は優しくソフトなタッチながら、いままで受けたことのないような心地よさを感じました。

その後、先生のお体で先程教わったよう実践しても力が入りすぎたり動きが早すぎたりして注意を受け、どうしたらそのようにできるのかが分からずにいました。

両手の指を横一列に並べて指の腹で脊椎を刺激する手技やうつ伏せで寝ている人の肩を一方の手で摘んで揺らしながら他方の手で背部胸椎を擦る手技でも私の強すぎる圧に対し「そんなに強すぎなくても脊椎は動く」とおっしゃられました。
え〜、こんな簡単な動きで歪んだ頚椎が動くの?
そのときは何故そんなに弱い圧で身体が変化するのか?が理解できませんでしたが、いろいろな教本を読んでいるうちに腑に落ちるようになってきました。

相手の身体が反応する程度の力で十分で、強すぎると防御反応が起こり変化が起こりにくくなってしまいます。
私は当初マッサージに慣れたお客さんばかり相手にしていて強くマッサージをすることに慣れていました。しかし、それではその場では気持ちよさを感じてもらえてもあまり長続きのしないその場限りのマッサージになっていました。
また、たった二三人で私自身の身体も疲れきっていました。

力で相手を変えようとするのではなく相手の身体の反応する圧と動きの速さ(相手の反応を感じ取る感覚が重要)で力が弱くても身体に変化が出るとのこと、このことがわかるまでに10年近くもかかってしまいました。
 また五十肩で拘縮のある関節を正常な位置に戻す手技でも肩に痛みを感じさせることが無いように最初はゆっくりと大腿骨頭と臼蓋の強張りを伸ばすように
徐々に色々な角度に広げた後、中心に向かって関節をおさめる(押圧する)ことを繰り返すことにより関節の痛みが治まっていくことなど教わりました(言葉では上手く表現はできませんが)。

オステオパシーでは5グラムの力でお客さんの頭蓋の僅かな動きを増幅させるように圧を加えることにより変化をもたらすとされています。

どのような手技であっても共通するのは力が強すぎでは身体は変化はしないということです。

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