2017年3月31日金曜日

ある訪問時の思い出

夜の8時に個人宅に半年ぐらい訪問マッサージに行っていたことがありました。
息子さんがお仕事で帰りが遅くヘルパーさんも夕方食事の介助をすると帰られてしまうので八時から見守りも含んだマッサージというプランをケアマネージャーさんが立てられました。80歳半ばの男性でやつれたお体をされていて昔、筋肉質の立派な体付きだったということでした。幸い、近所のお付き合いのある方がちょくちょく遊びに来られ気を紛らわせていたようです。当初はつかまり立ちが少しできるが動こうとして転んでしまったりしていました。また認知も進すみ一時的に入退院を繰り返していました。私は介護保険制度が新設されて間もなくヘルパー2級をとり一時デイサービスにも正社員をして働いていたため体位変換などは問題なくでき病室ようの特殊なベットでも苦にすることなくマッサージができました。ある時マッサージをする前にベットのシーツが濡れ異臭がしていました。オムツを見ると大量の軟便をされていてマッサージをするとかえって便が広がってしまうので兎に角、オムツや下着を取り替えることにしました。着替えの服やお尻を拭く専用シートがどこにあるのかを探し出すのに時間がかかりお尻全体をどれだけきれいに拭き取るかを思案し、完璧にしないきれいな程度で割り切って拭き取っても30分もかかってしまいました。それからいつもと同じ時間のマッサージをおこない
終わった後にお茶を飲んでいただき安心したお姿をみるとほっとしたきもちになりました。その方も安心しているように眠っていらっしゃいました。
今振り返ってみると、亡くなる一月前ぐらいのある晩のことですが、マッサージを終えて帰ろうとするときに「夜になったら一人きりになるのが怖いもっといてほしい」というようなお話をされて、なんか頼られたことに対して愛おしく感じたことがありました。
お亡くなりになる2日前、同じように訪問に伺うと明らかにいつもと違う肩呼吸で息を吸うのが苦しそうでした。少しでも楽にならないものかと、お体を触ろうとすると頚を横に振られたため、まずは連絡先のケアマネージャーと娘さんに連絡をとり、来ていただけることになったため、娘さんの到着後帰ってきました。その時の娘さんが近々おこなわれる「自分の娘の結婚式までもってほしかった」との言葉が印象的でした。

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